PMSやPMDDの治療には、心療内科や産婦人科の薬などによる対処療法では根本的改善にはなりませんので、

栄養療法による治療をするクリニックが増えています。

そんな栄養療法の観点からも漢方は試してみる価値は高いと思います。




漢方薬・漢方医学とは

漢方薬 (かんぽうやく)は伝統中国医学の一種で、日本で独自に発展した漢方医学の理論に基づいて処方される医薬品のことです。

 

漢方医学は東洋医学の1種であり、伝統中国医学と同様に、

「証」という体質概念のもと体全体を見て、体全体の調子を整えることで結果として病気を治していく考え方を持っています。

解剖学をベースにして、病気や症状の根本原因を臓器や組織に焦点を合わせて見ていく西洋医学とは大きく異なっています。

 

西洋医学の薬は、有効成分が単一で、感染症の菌を殺す、熱や痛みをとる、血圧を下げる、セロトニン減少を抑えるなどのように1つの症状に対して強い効果があります。

一方で東洋医学の漢方薬は、複数の正薬を組み合わせた薬で、多くの有効成分を含んでいるので、身体の様々な部分に効果をもたらして、全体的に治していくアプローチを取っています。

 

海外で風邪薬を買うと、「咳の薬」「熱の薬」「鼻水の薬」など全て別々に販売されていますが、

日本の風邪薬は、「総合風邪薬」として色々な有効成分が配合されていますよね。

PMS治療に漢方薬が効果がある理由

PMSやPMDD治療には、抗うつ薬の効果は無いという指摘があります。

PMSやPMDDの症状は、「女性ホルモンバランスの崩れに身体と脳が追いつかない」のが大きな原因ですので、

抑うつ感や不安感、情緒不安定などの症状を対処療法的に抗うつ薬で緩和しても、

即効性はあるが一時的なもので根本原因の解決になっていないからです。

 

一方で、漢方薬は体全体に有効成分を行き渡らせて、PMSやPMDDの根本原因を少しずつ改善させていくアプローチがあります。

即効性は無いが続ければ治るという感じですね。

漢方薬にも副作用はあります

漢方薬は自然の成分を配合しているので副作用が無いと思われがちですが、

西洋薬と比べて少ないだけで、副作用は出る場合もあります。

 

これは、蕎麦アレルギーや乳製品アレルギーの人がいるように、自然の成分にも人によって副作用反応を起こす場合があるからです。

主な副作用としては、熱や蕁麻疹、むくみ、動悸・息切れ、血圧が下がる・上がるなどがあります。

作用の強力な薬剤ほど副作用に注意が必要で、地黄・麻黄・大黄・附子・芒硝・桃仁などが配合されているものは医師のアドバイスを仰いだほうがいいそうです。

PMS・PMDDの治療に有効な漢方薬

先ほど書いた通り、漢方医学では「証」という体質概念のもとに見ていきます。証は大きく下記の3つに分けられます。

  • 実証
    体力があり、がっちりとした筋肉質の人
  • 虚証
    体力がなく、華奢で細身の人
  • 中間証
    実証と虚証の中間の人

それぞれの証で、治療に有効な漢方薬が違ってきます。

肉体的なPMS症状 精神的なPMS症状
PMDD症状
実証
(体力がある人)
桃核承気湯
(とうがくじょうきとう)
便秘・肩こり・発熱・生理不順
女神散
(にょしんさん)
不安・不眠・イライラ・抑うつ感
中間証 桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん)
生理痛・頭痛・発熱・めまい・肩こり
加味逍遥散
(かみしょうようさん)
イライラ・落ち込み・不眠
虚証
(体力がない人)
当帰芍薬散
(とうきしゃくやくさん)
血流を良くする・頭痛・肩こり
抑肝散(よくかんさん)
イライラ・不安・不眠

その他の漢方薬

五苓散(ごれいさん)

五苓散は、めまい、はきけ、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどのPMSの身体的症状に効果があります。

五苓散に関しては、3つ全ての証の人が服用しても特に問題がありません。

 

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

余分な身体の水分を尿として排出することで、生理前の顔や身体のむくみに効果があります。

防已黄耆湯は虚証の人向けの漢方薬です。




漢方薬の購入方法

病院で処方してもらう

この方法が一番安全で安く漢方薬を購入する方法だと思います。

産婦人科ではPMSの場合は低用量ピルを処方されますが、希望すれば漢方薬を処方してもらうことも可能です。

また栄養療法を行うクリニックでは、症状にあったサプリや漢方薬を処方してもらえるでしょう。

この場合は、保険が適用されます。

ドラッグストアで購入する

一般的なドラッグストアでも市販の漢方薬であれば購入できます。

上記で紹介したPMS改善の漢方薬(女神散など)も楽天などの通販で購入することが出来ます。

女神散は30日分で1万円弱くらいです。

漢方薬局で調合してもらう

漢方薬局では、エキス粉末ではなくて煎じ薬で購入することができます。

あなたの症状によって薬剤師が調合してくれますが、薬局やドラッグストアよりも高額になります。

 

漢方治療はPMS改善に効果がありますが、同様の栄養療法としてサプリでの改善もあります。

参考:PMS症状を総合的に改善するにはPMS用サプリメントがオススメです
⇒管理栄養士が選ぶPMS改善サプリメントおすすめランキング